レオどうぶつ病院 診療日記

2024年1月21日 日曜日

今月のニューフェイス ハルちゃん スコティッシュフォールド


ハルちゃん スコティッシュフォールドの男の子 3カ月齢
体重1.65㎏ 食欲旺盛です。
今日は2回目の混合ワクチン接種に来院しました。
爪切りのやり方を一緒に勉強しました。

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2023年11月21日 火曜日

興奮時に咳が出たり飲水時にむせる 小型犬に多い気管虚脱

小型犬で興奮時に咳が出たり、飲水時によくむせる。もしかすると気管虚脱かもしれません。
まずは各種検査にて心臓病や気管支炎・肺炎などの咳を伴う他の疾患を除外します。
小型犬に多い心臓病の僧帽弁閉鎖不全症では聴診にて心雑音を認めます。レントゲン検査をすると、心拡大を認めることがあります。
肺水腫を起こすと肺が白く映ります。また、肺炎を起こした場合にも肺は白く映ります。

下は正常な犬の胸部レントゲン写真です。心臓の大きさは正常で、肺もきれいに見えています。
青く縁取ったのは気管です。気管は喉から肺までをつなぐ管で、色々な方向に首を曲げても潰れないようになっています。



気管虚脱では気管軟骨が弱くなることで気管が潰れて狭くなり、咳が出たり呼吸困難になる病態です。
気管虚脱が起こる要因には年齢の他に肥満、首への圧迫刺激、興奮などが挙げられます。

症例1は12歳メスのポメラニアン。抱き上げる時や寝起き時、首への刺激で咳が出ると来院しました。
レントゲン検査では重度の気管虚脱を認めました。

週に1回のカルトロフェン注射を始めると、1回目の注射後より咳は軽減しました。
4回目の注射後には、たまに咳が出る程度に落ち着きました。

症例2は15歳オスのチワワ。寝起きや首をひねった際に咳が出ると来院しました。
レントゲン検査では重度の気管虚脱を認めました。

週に1回のカルトロフェン注射を開始。3回目の注射後より咳が軽減した。
希望により6回目の注射を行ったが咳は出にくくなってきている。

気管虚脱に対する外科的な治療を行う専門施設もありますが、一般的には内科療法で対処します。
カルトロフェン注は関節炎に対する治療の注射ですが、軟骨の再生を促す効果を利用して気管虚脱の治療に効能外使用します。
使い方は関節炎の治療に準じて、週に1回、1か月かけて4回注射します。
咳がひどい場合には気管支拡張剤や去痰剤なども使用します。
夜間に咳が止まらずに眠れないような場合には、頓服の咳止めも使用します。
多くの症例で2~3回目の注射あたりから、咳の軽減が認められます。
4回目の注射以降は関節のサプリメントなどを使用しながら経過を観察します。
再び咳が気になるようになったら、注射の再開を検討します。

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2023年10月29日 日曜日

高齢犬が頻繁に吐き足腰も弱くなった 重症筋無力症

高齢の犬が頻繁に吐き、足腰も弱くなってきました。
吐く症状をよく聞くと、嘔吐ではなく吐出のようです。
嘔吐は胃まで入った食塊をオエーッと吐き出しますが、吐出は胃に入る前の食道内の食塊がケポッと出るイメージです。

重症筋無力症では全身の筋肉に力が入りにくくなる病気です。食道の筋肉も伸びきってしまう(巨大食道症)ため、食べたものが胃まで運ばれずに食道内に残ってしまうのです。食道内の食塊が何かの拍子に口から出てしまうのが吐出です。寝たきりの動物が横になったまま吐出をすると、吐物を吸い込んでしまい高率に誤嚥性肺炎を起こします。誤嚥性肺炎は死亡率の高い怖い病気です。
下のレントゲン写真は左が巨大食道症。右は正常な写真です。レントゲンでは空気が黒く写りますが、左の写真では気管の背側(上)にも空気の貯留が認められます。これが拡張した食道です。右の正常な食道はレントゲンに写ってきません。


肺の写真を見比べても、巨大食道症の犬では拡張した食道のラインが確認されました。

治療は神経筋伝達を促す薬の他に、ご家庭での食後のケアが重要となります。
食後に起立位にして、重力により食べたものが胃まで落ちていくようにするのです。
小型犬であれば食後しばらくの間、赤ちゃんのように縦に抱っこして背中をポンポンと叩くと良いでしょう。
毎日やられている飼い主さんは、うまく流れるとゴボゴボっと音がするとおっしゃっていました。
大型犬を抱っこし続けるのは大変な作業だと思います。
そんな巨大食道症のワンちゃんのために作られたベイリーチェアという椅子があります。
犬を縦に補助して座らせながら食事をさせる椅子です。
巨大食道症のケアで困っていたらベイリーチェアで検索してみると良いかと思います。

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2023年1月30日 月曜日

横浜市内で発生している動物虐待についての取材

最近、横浜市などの神奈川県内で頻発している動物虐待について、東京新聞の記者さんより取材を受けました。

路上に針や釘を刺したエサが置かれていたり、エチレングリコール中毒を疑うような猫の不審死が見つかっています。

お散歩中は落ちているものを口にしないように気をつけましょう。

詳しい記事は、以下をご覧ください。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/224777

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2022年11月15日 火曜日

犬の心臓病に使える排塩サプリ「ソルトールワン」を試してみた


高齢の小型犬に多い弁膜症。
心臓病になったら塩分を抑えた心臓病用療法食が良いよと言うけれど、なかなか療法食は食べてくれなかったり、他のフードを続けなければならない事があります。
そんな時、いま食べているフードにプラスする事で、塩分だけ排出してくれるサプリができました。
「ソルトールワン」
美味しいようで、薬の投薬にも使えそうです。

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