レオどうぶつ病院 診療日記

2017年6月30日 金曜日

【手術動画】子宮捻転を併発した犬の子宮蓄膿症         横浜市 青葉区 レオどうぶつ病院


二日の間に急速に病態悪化した子宮蓄膿症の犬の緊急手術を行いました。

開腹すると大量に液体貯留した子宮を認め、切開創を拡げながら慎重に引き出しました。
大量に液体貯留した左側子宮の基部は捻転していました。子宮の完全閉塞により急速に病態悪化していたのです。

投稿者 レオどうぶつ病院 | 記事URL

2017年6月27日 火曜日

子宮捻転を併発した犬の子宮蓄膿症の緊急手術          江田駅 市が尾駅 藤が丘駅 青葉台駅


13歳齢、雌のチワワが子宮蓄膿症の疑いで緊急来院しました。
一昨日より急速に状態が悪化し、昨日他院を受診して子宮蓄膿症の疑いを診断され、そちらでは手術の対応ができないとのことで、緊急の手術を希望され当院を受診しました。

エコー検査を行うと腹腔内には大量に液体が貯留し、腹水の貯留を思わせるような所見でした。レントゲン検査では腹腔内は広範囲にすりガラス用の陰影を示しましたが、腸管等の腹腔臓器が左側に押しやられている所見から、右側腹腔を中心に大量に貯留した子宮蓄膿症を疑いました。

画像上は過去に経験したことのないような大量の貯留であるため、以下の説明をしました。

・子宮蓄膿症ではない可能性もあること。
・子宮蓄膿症であた場合は、子宮破裂により既に腹腔内に膿汁が貯留して腹膜炎を起こしている可能性があること。
・その場合は蓄膿子宮を摘出できたとしても、腹膜炎により命を落とす可能性が高いこと。
・子宮蓄膿症であった場合、病気の改善を目指す場合には可能性に賭けた外科手術しかないこと。
・手術はせずに、最期の時間をご家族で自宅で過ごすことも選択肢であること。

オーナー様は電話でご家族と相談の上、可能性に賭けた手術をご希望されました。


術前、お腹はパンパンに張っており、外陰部からは膿の排出を認めました。
腹腔内に膿が貯留していた場合には腹腔洗浄をすることも想定しながら開腹すると、すぐに液体を貯留した子宮を疑う臓器が現れました。

あまりにも大きく、引き出すことができないため切開創を拡げ、慎重に少しづつ引き出すことができました。大量に液体貯留した子宮は基部で捻転しており、完全閉塞により急速に貯留が膿が貯留し病態が進行した事が予想されました。
手術動画はこちら↓
http://www.leo-ah.jp/blog/2017/06/post-228-1392942.html


右側の子宮と比べると、基部で捻転していた左の子宮には大量に液体貯留していることがわかります。摘出した蓄膿子宮の重さは700gであり、術前に2100gあった体重が術後には1400gとなったことから、実に体重の半分の重さの膿が貯まっていたことが分かりました。
貯留していた膿の培養検査では大腸菌が大量に検出されました。

術後、ぺったんこになったお腹。幸い子宮破裂もなく、腹腔洗浄もせずに済みました。
術前にはふっくらした体に見えていましたが、実はかなり痩せていました。
術前より重度の貧血があり元気が出ませんでしたが、献血の協力犬が見つかり輸血をしたことで食欲が戻り退院できました。

今日は抜糸に来院。食欲も旺盛で元気になりました。

投稿者 レオどうぶつ病院 | 記事URL

2017年6月25日 日曜日

シュウ酸カルシウム結石が尿道につまった犬への尿道洗浄処置   レオどうぶつ病院 青葉区 たちばな台 桜台 桂台 松風台


6歳のトイプードル、去勢済みの男の子が健康診断に来院しました。
健康上、気になることは特にないとのことです。
血液検査では特に異常はありませんでした。
レントゲン検査を行うと、膀胱内にφ1-2㎜大の微細な結石を多数認め、尿道内には同様の微細な結石が詰まっているのを確認しました。超音波検査でも膀胱内に結石の存在を確認できました。


水色点線内が尿の貯留した膀胱。黒矢印が結石。尿道内に小結石が集塊状に詰まっています。

尿道カテーテルを挿入するも、約7cmの所で結石に当たり、それ以上は挿入できませんでした。
超音波ガイド下での経腹壁細針穿刺採尿を行いました。
尿検査では膀胱炎の所見はありませんでしたが、シュウ酸カルシウムの結晶を認めました。

健康診断後に、尿道結石が詰まっていることを報告すると、最近は排尿に時間がかかっているとのことでした。
尿石対応の療法食に変更し、排尿を促す尿石症の治療剤を投薬しました。

その後も排尿状態に改善は認めず、10日後に鎮静麻酔下での尿道洗浄術を行いました。
結石の詰まっている尿道の近位(膀胱側)を外から圧迫し、尿道口から細い管でジェット水流を噴射して砂粒を洗浄しました。

Φ0.5~2.5㎜の小結石を37個排出しました。拡大してみると、表面はギザギザと尖っており、尿道粘膜に引っかかっていたものと思われました。後日、尿石分析検査にてシュウ酸カルシウム結石であることが確認されました。

術後のレントゲン画像では膀胱内と尿道内にまだ結石が残存しているのが確認されました。
その後、引き続き療法食と薬の投薬を継続し、状況により後日、再洗浄を計画しました。

処置から3日後、急に排尿の勢いが増したとのことでした。
処置から3週後の再診時、レントゲン検査にて結石が消失しているのを確認しました。


その後、療法食を継続しながら経過観察中です。


シュウ酸カルシウムはストラバイトと並び、犬の2大尿結石の一つです。食事療法や薬で溶解することはできないため、外科手術による摘出が治療法となります。今回は閉塞していた尿道結石が微細な結石の集合体であったため、水流により流すことができました。結石除去後の再発率は高く、療法食などでの管理と定期的なチェックをお勧めしました。結石の構成成分であるカルシウムを含むようなおやつやミネラルウォーターなどの給与には要注意です。

投稿者 レオどうぶつ病院 | 記事URL

カレンダー

2018年4月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30