レオどうぶつ病院 診療日記

2018年9月30日 日曜日

耳垢腺腫による慢性の外耳炎の新しい治療法 コッカースパニエル オスルニア



コッカースパニエルは外耳炎が慢性化しやすい犬種です。その他、シーズーやレトリバーなど垂れ耳で、脂の分泌が多い犬種では特に夏場は耳の中が蒸れた環境となり、脂を好むマラセチアが繁殖して外耳炎を起こします。原因菌となるマラセチアはカビの仲間の酵母菌で、エサとなる脂がたっぷりあり蒸した環境で勢い良く増殖します。また、ブドウ球菌等も同時に繁殖して外耳炎を悪化させます。

耳の汚れとにおいが気になり来院されました。垂れ耳をめくると汚れが耳毛に絡み化膿しています。
治療法は、エサとなる耳道内の脂汚れを洗浄し、抗真菌剤・抗生剤・消炎剤などを点耳します。

まずはバリカンで耳毛を整理して汚れを洗浄します。

病院でキレイに掃除して、その後は自宅でも毎日、洗浄や点耳をしていただきますが、1週間後の再診時にはまたひどい汚れになっていて、外耳炎がなかなか良くならないことがあります。その原因には、犬が動き回って薬が耳道にうまく入っていない場合や、炎症により腫れて耳道が狭くなっているために薬が上手く入らないことなどが考えられます。

今回はコッカーに多い、耳垢腺腫が多発したことにより耳道が狭くなり、更に耳垢の分泌も多くなったことで慢性の外耳炎となっていました。
耳垢腺腫は良性腫瘍ですが慢性外耳炎の原因となり、全耳道切除術という大きな手術が行われることもあります。


今回はオスルニアというゼリー状の点耳薬を狭くなった耳道内に注入する治療法を行いました。
お薬は耳道内に留まりますのでご自宅での処置は不要で、1週間後にもう一度処置をするという画期的な治療法です。

大抵は2回の治療で良くなりますが、今回の様に耳垢腺腫が存在している場合や、難治性の外耳炎では再び悪化したら追加しています。
オーナーさんからはご自宅での点耳の手間がなくなり大変好評です。

投稿者 レオどうぶつ病院

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